あの名作
「少林寺」のリメイク・・といっても
あの「少林寺」は
本物の武術をまとめて観れた
リー・リンチェに出会えた・・ということ以外は
あまり出来のよくない
よくある映画だった
この映画と前作のつながりは
ユエ・ハイ氏の
再登場ぐらいだ
僕は
映画の冒頭10分ぐらいで
その映画が
自分にとって
OKかNGか
なんとなくわかる
それは
その映画の持つ
呼吸が
僕にとって気持ちいいか悪いか
それは
冒頭だけでわかる
なんとなく
この「新少林寺」の冒頭
辛亥革命期
混乱の中国
軍隊によって
虐殺される罪なき村民
死屍累々の村の中を
弔いの言葉をつぶやきながら
歩き回る
少林寺の僧侶たち
抱き合って絶命する親子
子供の手に野花
祈る僧侶
そこに
軍馬のひずめの音が響き
軍隊がなだれ込んでくる
まず
この冒頭で
僕的にはもうOK
これはくるぞ・・と
まず
キャストが抜群です
ウージン
ション・シンシン
シー・イェンレン
勿論
アンディラウ
ジャッキー・チェン
すべてが
はまり役
特別ゲスト的なジャッキーですら
みごとに
はまっています
つまりは
この役者が、こういう役をやれば
観客が喜ぶ、ということを
照れもなく
堂々と演じさせる
それが
なんの違和感もなく
映画のストーリーの溶け込む快楽
それは
まるで
あの作品群を想起させる
NHK大河ドラマ
もちろん
昔の
ストーリーも
まさに
大河ドラマのごとき
王道を
照れもなく
見事に展開させる
少林寺の僧侶たちの
庶民たちへの
献身
権力者たちは
ひたすら自らの欲望のために
殺戮の非道を続ける
アンディラウが演じる候杰(コウケツ)に
権力者から少林寺の僧侶への
変身を演じさせることによって
その両者の立場の違い
思想の違いを
くっきりと
際立たせる
もちろん
候杰(コウケツ)から
すべてを奪った
非道の部下
曹蛮(ソウバン)の
容赦ない蛮行も描く
この
曹蛮(ソウバン)が
改心した瞬間
本当の野蛮人(中国にとっての)
西洋人が最新兵器が
炸裂
少林寺、大爆発!!
これこそが
大河ドラマ
忘れたの?
NHKのみなさん
この
映画は
鳥肌もののシーンが
多かったけど
特に
よかったシーンを
まず
馬で少林寺の階段を
降りるところ
これって乗馬的にかなり
テクニックがいる
アンディラウがこれを難なく
やってのけたこと
はっきりいって
いまの日本の俳優で
馬に乗って階段を降りることの
できる人はいない
もうひとつ
アンディラウに
ジャッキーが
ある人物を土葬にするか
火葬にするか聞くシーン
そのシーンのアンディラウの表情と
ジャッキーのさりげない無愛想な優しさが
ほんとうに
何ともいえずいい・・のですよ