僕は映画のジャンルの中で
一番、観ているのが
アクション映画だ。
アクションドラマも観ているし
アクション映画の中から
物語を語る基礎、
映画の構成を学んだ。
だから
アクション映画こそが
映画・・だといまでも思っているし
思いたい。
本当は
ここでは
香港映画の役者の素晴らしさを
書こうと思っていたが
その前に、
ちょっと書いておきたいことがあったので・・。
この「孫文の義士団」を見た後に
立て続けに
二本のアクション映画を観た。
一本は「アウトレイジ」
一本は「エクスペンタブルズ」
「アウトレイジ」は後日
映画評を書くが
「エクスペンタブルズ」は
書く予定はない。
つまりは
それほど
酷かった。
まあ、かなりハードルは下げていたが
それを下回る
出来の悪さ。
その酷さは
この「孫文の義士団」とすべては対照的だ。
登場人物に魅力的な人間がいない。
自分の欲を捨てて
戦う女性のために
再び
島に戻る・・という
いわゆる
男侠映画を気取っているが
そこに至る心情がちゃんと描いていないので
ただの
人殺しが好きなただのバカである。
「ロッキー」はリングにあがって
戦う
心情こそが
世界に感動を与えたんじゃなかったのか。
スターローンは、
結局、その一本で終わったんだろう。
言っておくが
「ランボー」1作目を作ったのは
スターローンじゃないですから。
原作も監督も別のひとですから・・。
さらに
最悪なのがジェット・リーのよさが
なにもない。
本人も「短い時間でギャラがいいから」出たと
言っているが
こんな映画には
アクション映画の価値を下げるような映画には
あまり出て欲しくはない。
酷い点を上げれば
もう
きりがないが
気分が悪くなったのでもうやめます。
さて、
気分を取り直して
この映画の素晴らしい役者陣について書きます。
まず
我がブログではこのひとを
取り上げなくてはなるまい。
フー・ジュン
「レッド・クリフ」で
そのあまりにものかっこよさに
失禁、脱糞、しそうになったが
今回は
あのときとは
180度違うかっこよさで
また
魅せてくれまっせ。
今回は
憎まれ役を一身に背負う暗殺団のリーダー、閻孝国として
全編、狂気の存在として
愛と理想に燃える革命団を
叩き潰してまわる。
アクション映画の基本は
すっげえ悪役・・なわけで
そういう点において
おそらく
フー・ジュン演じる閻孝国は
もう不死身・・だろうな・・と思わせる佇まい・・。
やっぱり
相変わらず
フー・ジュン、素敵!! 最高!!
もし
映画を観た人なら
この写真を見ただけで・・うわわわ、やめてええ、
また
泣けてくる・・・と
もうなにも言いません。
とにかく
お前らひとを泣かせるためだけにいるんやろ・・って
ぐらいに、ベタに泣かせてくれます。
そして
理想に燃える若者たちとは別に
人生に
思いっきり負けてしまった
ルーザーたちも
しっかりと用意されています。
おなじみ
ドニー・イエンと
レオン・ライ。
レオン・ライ演じるリウの設定は
ほとんど
「リオ・ブラボー」のディーン・マーティンそっくりだ。
女でしくじり
アヘン中毒になり路上生活者になった男が
唯一の庇護者である実業家、ユータンに
孫文の警備を頼まれる。
そのときに
リウのかつての誇りの象徴である
鉄扇を
買い戻してきた・・と渡される。
言葉などいらない。
リウは、
無精ひげをそり落とし
身なりを整え、
再び
戦いの場に・・。
いやいや、もう
書いていても恥ずかしくなるぐらいのベタな設定
しかしもう
これが
燃え燃えなんですわ。
さらにドーニー・イエンがかって演じたことのないような
残念でなさけない姿や、
なんかとっても渋い役者になって
「愛人/ラマン」の頃の面影は
微塵もないけど
俺はこっちのほうのあんたのほうが
好きだぜ・・のレオン・カーファイなどなど
香港映画を観ていれば
いつも顔を出す、
素敵な面々が
すべて
おいしい役で登場する・・という
だから
もう
香港映画ファンは
いいから
四の五の言わずに
観なさい・・・っての!!